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ハルムス

戯曲の

世界

ハルムスの戯曲はどれも非常に短く、コントのように滑稽な内容であったり、空想的で不条理な、上演する側にとってはいくつもの解釈が可能なものです。一場面だけを切り取ったようなものや、途中でぶつ切れているものも良くあります。単なるアイデアのようなものもあります。
 ハルムスはおそらく、上演されることを念頭に置いて書いてはいないのじゃないかと思います。戯曲、という文章形態だけが気に入っていたのではないでしょうか。
 実際上演する側にとっては非常に不親切な戯曲の数々だと思います。
 けれど劇場の実際面を考慮していないために、ハルムスの戯曲はかえってとても自由で創造的だということも言えます。のびのびと自由な、豊かな発想と言語の世界を愉しむ事が出来ます。
 また、戯曲の中には面白い音や言葉遊び、早口言葉や変な言い回しが沢山出てきます。なので、ロシアの演劇学校では、よくハルムスの戯曲や詩が練習用のテクストとして使われます。
 これは、残念ながら、とても翻訳しきれない部分ではありますが・・・。

 


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